ゆっくりと、目を開いてみた。
風の刃はいつの間にか消えていた。
いや、消されていた。
目の前に、地面から突き出たコンクリートの壁があった。
「な、なんだこりゃぁ……!」
「エジプト魔術……」
後ろにいた少年が小さく答えた。
「僕はエジプト魔術師なんだ……でも、なんで麟紅くんは魔術のこと知っている……」
直後の言い終わらない内に、耳を劈くような爆発音と共にコンクリートの壁が塵と破壊された。
「ひゃーっはっは!! まさかエジプト魔術だと? 笑わせんな! そんなマイナーな魔術がわたしに通用すると思ってんのかぁ!?」
女は高らかに笑い、刀を振り上げた。
「クッソ!! 予知眼!!」
麟紅の右目が見開かれ、黄水晶(シトリンカラー)の瞳が輝きを増した。
視えた未来は、自分とアズラクに二枚ずつの風の刃。そのどれもが水平に飛行する。
「アズ! しゃがめ!!」
「え!? なん……」
麟紅と、麟紅に無理やり地面に頭をぶつけさせられたアズラクの頭上を二枚の風の刃が裂いた。
風の刃はいつの間にか消えていた。
いや、消されていた。
目の前に、地面から突き出たコンクリートの壁があった。
「な、なんだこりゃぁ……!」
「エジプト魔術……」
後ろにいた少年が小さく答えた。
「僕はエジプト魔術師なんだ……でも、なんで麟紅くんは魔術のこと知っている……」
直後の言い終わらない内に、耳を劈くような爆発音と共にコンクリートの壁が塵と破壊された。
「ひゃーっはっは!! まさかエジプト魔術だと? 笑わせんな! そんなマイナーな魔術がわたしに通用すると思ってんのかぁ!?」
女は高らかに笑い、刀を振り上げた。
「クッソ!! 予知眼!!」
麟紅の右目が見開かれ、黄水晶(シトリンカラー)の瞳が輝きを増した。
視えた未来は、自分とアズラクに二枚ずつの風の刃。そのどれもが水平に飛行する。
「アズ! しゃがめ!!」
「え!? なん……」
麟紅と、麟紅に無理やり地面に頭をぶつけさせられたアズラクの頭上を二枚の風の刃が裂いた。