そんなメイ様に、意地の悪い微笑みを浮かべるレオ様。


「大人の色気ってヤツが足りないかな~。なぁ、ロゼ?」


「あ、はい」


つい条件反射で答えてしまい、しまった、と思ったときにはもう遅かった。


「ロゼまでそんなこと言うの―――!?」


「いえ、すみませ…」


「あははははッ」


「レオッ!笑わないッ!」


メイ様が来てから、途端に賑やかになった城。


何よりも、レオ様が心から笑っている。



…そのことが、私にとっては最も嬉しかった。


「…メイ様」


「ん?」


レオ様を叩く手を休め、振り返るメイ様に、私は言った。



「しましょうか、お茶会」



すると、メイ様とレオ様が、同時に驚いた顔をした。