校門の前まできたあたしは、どこに持って行けばいいのかわからないことに気づいた。 浮かれてるなー… そう思いつつ、携帯で亮ちゃんに電話しようとした。 「あれ?りんちゃん?」 その声に振り向くと、あたしがマネージャーをしているサッカー部の先輩、拓郎先輩がいた。 「先輩! こんにちは!」 すごく久々に会ったから、あたしは嬉しくて顔がほころんだ。 「りんちゃんがここにいるってことは、亮?」 あたしは先輩の言葉に頷き、事情を説明した。