集中治療室で、横たわる少女。

うっすらと開けた瞼から見えるのは、手術着を着た医師の姿。

閉じた瞼…。

次に少女が、瞼を開けた時…

少女は知った。

自分に自由がなくなったことを。


動かなくなった手足。

一命はとりとめたが…少女は自由に動くことはできなかった。

その事実を知った時、

体についた傷が癒え、包帯が取れても、

手足が動かないことを実感した時、


少女は絶望の中に落ち、二度と上がることはないと、思い知らされた時…。


少女は涙も流れなくなった…そんな時、

1人の訪問者を迎えた。




「あらあ?」

付ききりの介護を続けていた母親が、病室の扉を開けた。

そこに花束と、あるものを持って立つ…学生服の女。

「生徒会長さん?」