慎吾くんは大阪で
家族と一緒に暮らしていたらしい。
だが、母親が乳ガンで他界し、
父親の地元である東京に
父親と妹と上京してきた。

「男も標準語なん?」
「当たり前じゃん。
慎吾くんは関西弁なんだね。」
「そーそー。
生まれも育ちも大阪やからな。
やっぱ関西弁怖い?」
「んー。最初は怖いと思ってたけど、
慎吾くんの関西弁は怖くないや。」
「なんやそれ。」
笑いあう。
この人となら仲良くできそうだと思った。


少しして、
校舎を案内する。

教室、食堂、視聴覚室。
全ての教室を案内し終わったあと
自分の教室にもどった。

時間は5限目開始10分前になっていた。