「おはようルイ! 今日もぎりぎりだったね」


 教室に飛び込んだと同時にチャイムは鳴り響き、どうやら靴箱からのラストスパートがきいたなと一人ほくそ笑んでいたわたしに、美香が笑いながら言う。

「おはよー。朝っぱらからいい汗かいてきちゃったよ」


 へらへらと笑いながら答え、カバンを机の横にかける。