月が明るいとはいえ、真夜中の森は暗かった。服があちこち枝に引っ掛かったが、夢中でオコジョを追い掛けた。見失うとオコジョが「きゅー」と鳴くので音を頼りに進んだ。 しばらく進んでいくとまた音がした。 ♪〜♪♪〜 「…!やっぱりラッパだ。人がいるってこと?」 オコジョは音の方へ進んでいく。ラッパの音は、最初こそとぎれとぎれだったが、近づいていくにつれてある曲を奏でていることに気づいた。 ♪♪〜♪〜 「……どう聞いてもハトと少年だな。 _