「よく来たね」 キヨミちゃんは無愛想な私の顔を見て微笑みながらそう言った。 そうして何も言わずに、高いハイヒールをコッコッと響かせてきびきび歩き出した。 東京はさすがに私の暮らしていた田舎とはまるで違っている。 長い電線があちらこちらに沢山伸びていて、こじゃれた店と、多くの人であふれていた。 何よりも、街を行き交う沢山の若者は美しく飾り立て、皆が堂々と歩いている中、田舎でのうのうと暮らしていた私は何だか自分の惨めさにきゅう、と小さくなってしまって、知らず知らずに下を向いて歩いていた。