見に来たいときは、いつでも来ればいい。
そうミヤは言ってくれて部屋を出たあと、二人でクラウンへ向かった。
クラウンの前に着くと店の前で二人の男が喧嘩をしていた。
叫びながら、激しい殴り合いをしている。
よく見ると、力也だった。
相手は傷だらけで、血も滲んでいて立つだけで精一杯なのに、力也は相手の胸ぐらを掴んで、無理矢理上半身を起こしては何度も何度も殴る。
ひどい光景だった。
私は何もできずに手に汗をかきながら立ち尽くしていると、ミヤが力也を抑えに走った。
「オイ!力也!何やってんだよ!
相手はボロボロじゃねェか!」
そうやってミヤが止めに入ると相手の男は路上に倒れ込んでしまい、力也もふらふらでミヤに支えられている。
「ミヤか!?何止めてンだ!
ボコボコにしねェと、気が済まねえんだよ!」
そう叫び散らす力也の呂律は、ほとんどまわっていない。
確実に様子がヘンだった。
ミヤもその様子に気付いたみたいで、
「力也……テメェ……」
と言いかけたが、集まるギャラリーを見て、
「お前なァ、今朝から飲み過ぎなんだよ!
ハル、中に運ぶの手伝ってくれ」
と言うと、二人で力也を支えながらクラウンに入った。

