しばらく歩くと歓楽街を出て、住宅の集まった閑静な場所に出た。 目の前のアパートを指差してココだよ、とミヤが言った。 私の住むアパートより幾分かは広かったが、お世辞にも綺麗とは言えなかった。 階段を上がって、二つ目の部屋に鍵をさし、扉を開けると、どうぞお姫様、我が城へ、と大げさにミヤは迎えてくれた。 中はウチと同じ畳張りで、小奇麗、というよりは殺風景だった。 大きめのちゃぶ台ひとつに枕に、一枚の布団と、二三冊の本。 肝心の写真はどこにも見当らなかった。