大量の酒に仲間たちは大はしゃぎをし、いつもの気だるい空気がぱっと消え、店の角にあるいつもの薄暗いテリトリーは一気に宴の間に変わった。
酒のお陰で饒舌になったミノルのジョークはいつもより軽快だったし、キッドとエミリーはクスリも効いたようで、時折、熱いキスを交わすのだった。
力也はソファーの上であぐらをかきながら楽しそうに大声で笑い、最初は怪訝そうな顔をしていた貴志の頬もほんのり赤く染まっていた。
この日は酒の弱い私もいくらか飲み過ぎ、キッドの特等席のソファーを譲ってもらってぼうっとした頭で横になっていた。
今日はなんて愉快な日なんだろう。
ゆらゆらと揺れるタバコの煙の向こうで、力也が火のついたタバコを腕に押し付けているのが目に入った。
そういえば、クスリやってるときはが神経ニブって痛みとか、感覚がなくなっちまう、以前そんなことを力也は言っていたっけ。
腕にあるナイフでえぐられた傷と、いくつものタバコのアトが力也の勲章みたいなものだった。
わあわあ騒ぐ男たちの声を聞きながら、私はいつの間にか眠ってしまったようだ。

