「兄貴こそ手がかりはないのか」 ソファーで腕組みをする貴志が言った。 「第一、ラリってどうしようもない兄貴を長く世話したのは、キッドじゃないか。 いらついて酒飲んでる暇があったら、他にやることないのか」 皮肉めいた貴志に、力也は苛々して言った。 「やったさ! あいつの部屋も全部調べたよ。けど手がかりの一つも見つからねェ」 「それなら、死に物狂いで手がかりの一つや二つ、見つけてこいよ!」 口論が激しくなる。 「じゃァ、どうしろっつうンだよ!」