時代魔レヂスタンス


「お袋さんのとこでもないのか?」

ミノルが曇った表情で、力也と貴志に尋ねる。

「それは分からない。何せ、キッドんとこも複雑だから、何一つ知らない」

貴志は各々に湯気がたつコーヒーを配りながら、そう言った。

あの女ったら、一人一人にコーヒーを配る脳なんて持ち合わせちゃいない。

一方で、クラウンに母親から電話の呼び出しがあった日のキッドのことを思い出していた。

彼の不機嫌で荒々しい態度からは、彼の家族間での何かを連想させた。

「……俺たちさァ、お互いのこと、実は何も知らないんじゃないかな」

ミノルがぽつんと言った。
力也は、タバコをふかしながら言う。

「そういうのもナシにして語り合うのを望むのは、ここにいる全員じゃあねェのか」