フルーツタルトは思った以上に時間がかかったため、もう夜になろうとしている。 皆のために残しておこう、そう思っているとどこから香りを嗅ぎ付けたのだろうか、珍しくミノルが一等早くやってきた。 「おお!うまそう!」 この一角の縄張りにやって来るなりそう叫ぶ彼に、タルトをわけてやった。 嬉しそうに頬張るミノルの腕には、包帯がぐるぐると巻いてあって、血が少し滲んでいた。 どうしたの、と尋ねると、ミノルは笑いながら言った。 「あァ、これ?どうってことねェよ。機動隊とやり合っただけだ」