「それじゃあ、もうひとつ、キスを頂戴」
私はそう言うとミヤは私を離し、いつものごとく笑った。
笑った口元を軽く閉め、ミヤの顔が近づいた。
目の前がゴールドでいっぱいになる前に、私は目を閉じる。
彼の気配を感じ、鼻筋に少しだけ髪が当たる。唇がそっと重なった。
軽い、フレンチキス。
少しだけ長く感じたフレンチキスを、彼は名残惜しそうに唇を離した。
やっと目を開けた私の頭をミヤは優しく撫でた。
「ホラ、行ってこい。お前はお姫様なんだから、家来どもが心配するぜ。
後で必ず来るからよ」
「……ほんとうに?」
「あァ、ほんとさ。
だから暗い顔なんてすんなって」
「分かったよ、さすらいのヒッピーだもんね」
彼は軽く、そしてどこか自嘲的に笑った。

