「これでいいんだよ。
……もう、終わったんだよ」
気付けば、夕暮れの歓楽街の大通りの真ん中で、私たちは見つめながらたたずんでいた。
「……終わったのか」
「うん、終わった」
私たちは顔を見合わせて、過去との別れを少し惜しみ、微笑み合った。
「私たちはまだまだガキだったんだよ」
秋風をうけながら私は言った。
「私たち、もっと大人だったら変わってた?」
「……かもしれない。
けれど二人で乗りきった。
成長したんだ」
「……そうだね。
これで、よかったんだね」
貴志は頷き、
「キッドに礼、言おう」
と言った。
私も頷いた。
たまにふく秋風は私たちを取り巻いて、慰めてくれているようにも、過去を運んでいるようにも思えた。
大人になったら、あの時は若かったね、なんてきっと笑い合っている気がする。
灯り始めたネオンはまた別の意味で眩しい気がした。

