柊くんと過ごした冬はとっても暖かかった。 気温がマイナスだって、2人でいれば寒さなんて感じなかった。 あんなに冬は大嫌いだったのに…。 1人じゃないってすごいことなんだ。 「いつかCDを出したら聞いてくれる?」 柊くんは私によくそう聞いた。 「当たり前じゃん。 一番に聞かせてくれなきゃ嫌だよ。」 決まって私がそう答えると、 「じゃあ、約束。」 いつも柊くんは本当に嬉しそうに笑っていた。