クリスマスに雪が降ったのなんて、柊くんと出会った年ぐらいだと思う。


それとも。

その年の雪が印象に残りすぎてるせいでそんなふうに感じるのかもしれない。








「かりん!!

肉ばっか食うなよ!!」



私にお箸向けて、口にものを入れたまま騒いでるのは圭祐くん。



圭祐くんは柊くんたちのバンドでギター担当の男の子だった。

年は私と同じで、バンドの中では一番年下だった。



「いいでしょ。
お肉好きなんだから。

それより、お箸人に向けたらダメだよ。」