冷めてしまったお料理を食べながら、柊くんが言った。



「何が?」



突然言うから何のことかすぐに分からなかった。


「さっきの唄の曲名。
今思い付いた。
よくない?」



柊くんがはにかんだ。



「もし、俺がいなくなったら思いっ切り泣いていいからね。
そんでこの唄聞いて俺思い出してまた泣いちゃえ。」



柊くんがふざけて私のほっぺたを引っ張った。

私のほっぺたがむにっと伸びた。



「不吉なこと言うなっ。」



私は柊くんの頭をべしっとはたいた。