りんごゆき


大剛さんは優しく笑った。



「何もしなくていいんだよ。
そのままのかりんがあいつに元気を与えてるんだ。」



私には信じられなかった。

だって柊くんから元気をもらってるのは私だから。



「なんたってかりんはあいつの『女神様』だからさ。」

「女神…!?」



これ、前誰かにも言われた気がする。



「そう。
なんか神様来いって祈ってたら、かりんに話しかけられたんだとさ。」



真っ赤になる私。

柊くんのバカ。

私が女神なわけないのに。



「これからも柊のファンでいてやってな。」



大剛さんは真面目な顔で言った。