りんごゆき


「柊くんは…まだ続けたいみたいなの。
でもそういうの言わない人だから…きっと本当の気持ち話してないと思う。」



「うん、あいつはそういう奴だよな。」



「もう1回考え直すことって出来ない?

私はそれをお願いしに来たの。」



私がそう言うと大剛さんは困ったように頭を掻いた。



「ごめんな。
もう決めたことなんだ。」



「あんなに音楽好きだったじゃん。」



私は大剛さんを責めるような言い方をしてしまった。

大剛さんは怒らずに逆に私に申し訳なさそうに言った。