私がそんな偉そうなこと言える立場じゃないなんて分かっていた。 でも、2人の様子を見ていると納得して決めたようには見えなかったから。 私が何言っても柊くんは振り返らなかった。 だけど、 「音楽大好きだったのにどうして!?」 私がそう叫ぶと柊くんが私の方に振り返った。 「仕方ないことだってあんだよ!!」 柊くんの目から涙が1粒零れた。 「簡単になんか決めるもんか!!」 私は初めて見る柊くんの怒りと悲しみを前に驚きで動けなくなった。