いつだって穏やかなのが大剛さんだった。 みんなから頼られて優しい大剛さんしか知らなかった。 なにがあったの? 嫌な予感がした。 最近、私の予感はよく当たったから。 何か分からないけど、嫌な予感が…。 大剛さんが行ってしまってから、私はアパートの階段を駆け上った。 バタンッ 私は思い切りドアを開けた。 6畳の真ん中にあるこたつに柊くんは入り口に背を向けて座っていた。 パッと見た感じ、普段と何1つ変わりなかった。 私は安心して、ドアをきちんと閉め、靴を脱いで上がろうとした。