柊くんは丸太を下りて、私の座っているベンチの前にしゃがんだ。 「だからかりん、そんな顔しないで、笑え。 笑顔で見送ってやろうぜ。」 柊くんにつられて私も頑張って笑った。 「秘密基地ありがとう!」 そう叫んだ柊くんの笑顔が切なすぎて。 私の目にはまた涙が…。 きっと私なんかより柊くんのほうがツラいよね。 だってあんなに思い出のつまった場所なんだから。 「本当にどうにもならないの??」 そんなこと柊くんに聞いたってどうにもならないって分かってるのに。 まるで駄々をこねる子供みたいだ。