今日も一日知らない君が居る

日々蕾を開く春の桜の様に

日々気温を変える夏の太陽の様に

日々葉を紅く染める秋の木の葉の様に

日々その姿を変える冬の星空の様に

僅かな変化は積み重なり

やがて

大きな変化を成す

今日一日知らない君が居る

明日も一日知らない君が居る

明後日も――

たった一日知らない君も

365日分になれば

一年知らない君になる

そして知らない君が一日増える度

知ってる君が一日分居なくなる

知らない君が

知ってる君を凌駕し

知ってる君が居なくなる

いつか――

出会った頃の君の面影は失くなるだろう

僕には止める術がなく

必死にもがく事しか出来ない

知ってる君を一日でも増やそうと

君を捜し

深淵の闇をさ迷い続ける



わかってるんだ――

知らない君を作り出したのは僕自身なのだとゆう事――

あの日――

あの時――

あの瞬間――

僕の言葉が知らない君を作り出した――



別れよう――



君はきっと気付いてるよね?

僕が苦しんでいる事

後悔している事



苦しくて

苦しくて

苦しくて

いつか君の前で笑えなくなるかも知れない

いっそ君を嫌いになれたら――

そんな事を考えながら


今日もまた知らない君が一日分増えていく

貴女を愛しています――