この世に生まれ落ち

息を何回しただろう

この世に生まれ落ち

どれだけ笑い

どれだけ涙を流しただろう

哀しみを乗り越えた先に

何があるのだろう

僕は知らない

逃げ続けてきたから

自分を偽り

人に虚像を見せ

偽りの自分を作り上げる

それは

それが僕の生き方だから

でも

もう逃げられない

君に出会ってしまったから

もう偽れない

君に見破られてしまったから

僕がどれほど弱く

脆弱な人間かを

だから必死に隠そうとしたんだ

君だけには知られたくなかったから

そしてその事が君を傷付けた

もう君はいないんだ

僕の横で静かに寝息をたてる君はもういない

君を想う度に後悔する

君を失った事を

君を失った自分に

君を傷付けた事に


君は眩しかったんだ

虚像と虚栄の闇に生きていた僕には

いつか君の光に全てを照らされそうで怖かった

だから僕はまた逃げたしたんだ

君から

失って気付くんだ

僕を照らす君の光は

唯一僕を受け入れてくれるものだと

君は希望なのだと