12月30日。


クリスマスも終わり、街は年末ムードへとすっかり切り替わっていた。


この日ケイゴは親友のヒロと仕事の帰りに、二人だけの忘年会として居酒屋で食事をしていた。


『でさー、教師になったのは良いんだけど、教頭先生は小言が多くてさー。もう、うんざりなんだよなぁー…はぁー』


ヒロはお酒を飲みながら、仕事の愚痴と溜め息をを零していた。


『そうなんだ…ヒロも何だか大変なんだな』


ケイゴはそう言ってお酒を飲んだ。


『ホントだよ。あ、でもさでもさ、女子高生って良いぞ。若いって良いなー。それだけが学校へ行く唯一の楽しみなんだよな、アハハハ』


ヒロは酔いが回り、テンションが上がっていた。


『ヒロらしいな…』


ケイゴは少し呆れた。


『なあ、ヒロ。話変わるけどさ、ヒロの夢って何?』


ケイゴは突然ヒロに尋ねた。


『えっ?夢!?どうしたんだよ急に…。う〜んとな…夢なぁー、もともと俺の夢は教師になる事だったんだよな。だからさ、今の夢は毎日楽しく生活ができたらなって感じかな…なーんてな、ハハハハハ』


ヒロは笑って言った。