レイナが歌い終わると、観客は盛大な拍手を贈った。
そして、イベントは無事に終わった。
レイナはひと休みしてギターを片付けていると、スタッフが寄って来た。
『レイナさん。とても良い歌でした、これからも頑張って下さい』
それだけ言って、スタッフは後片付けに戻った。
『さあレイナ。次のイベント会場に行こうか。後、2ヶ所行かなきゃね』
ケイゴはレイナのギターケースを持った。
『ヒロ君は?』
レイナは周り見回した。
『先に車に乗ってるよ。何かMCが凄く楽しかったんだって』
『え、そうなの?』
『次の会場ではMCは俺一人で十分だから、ケイゴは寝てて良いよ…だってさ』
ケイゴはあきれながら言った。
『でも、良かった。ケイゴと同じステージに立つ事なんて、絶対ないって思ってから…立てて良かった』
レイナは笑顔で言った。
『ホントだね。ミュージシャンとバイトと教師…異色過ぎて一緒に立つなんて、絶対有り得ないもんね』
ケイゴは笑った。
『さあ、行こうかレイナ。ヒロが待ってる』
ケイゴはヒロの待つ車へと歩き出した。
『うん』
レイナも車へと向かった。
『二人とも遅い。早く次の会場行こうぜ』
ヒロは二人を見るなり言った。
『うん』
ケイゴとレイナは車に乗り込み、3人は次の名古屋市内の会場に向かった。
そして、3人は無事に全てのイベントを終わらせ、また東京へと来た道を帰って行った。