ヒロはレイナの方を向いた。


『レイナちゃん。ケイゴの事よろしくね』


ヒロは笑顔で言った。


『うん』


レイナは力強くうなずいた。


『お待たせ』


ケイゴが戻ってきた。


ケイゴは車に乗り込み、ヒロにコーヒーをレイナにジュースを渡した。


レイナはさっきの話を思い出しながら、戻ってきたケイゴをじーっと見ていた。


ケイゴはそんなレイナの視線に気付いた。


『レイナ?どうかした?…あっ、もしかしてイベントの事で緊張してるんだろー…大丈夫だよ。僕らがついてるからさ』


ケイゴは微笑んだ。


『…うん』


レイナはケイゴを見つめニコッと笑った。


ヒロはそんな二人の様子をバックミラー越しに見て微笑んだ。


そして、3人はしばらく休憩して名古屋市内へと向かった。


3人は名古屋の野外イベントの場所に、予定時刻より1時間前にたどり着いた。


すると、スタッフの一人がレイナのもとにやってきた。


『あっ、レイナさん。新幹線が動いてないって聞いたんで、来られないかと思いましたよ』


スタッフは安心した。


『知り合いの二人が東京から送ってくれました』


レイナは二人は紹介した。


『そうだったんですか、じゃあ、レイナさん。1時間後にイベント始まりますので、あっちで打ち合わせお願いします』


スタッフは特設ステージの裏へと消えて行った。