レイナが駅に到着すると、大勢の人達でごった返していた。


≪只今、トラブルのため全線停止中です。誠に申し訳ございません≫


アナウンスが流れていた。


アナウンスを聞いたレイナは少し不安を抱えながら、新幹線が動き出すのを待っていた。


しかし、数時間が過ぎても一向に動き出さなかっ
た。


レイナは小林誠吾に電話をかけたが、小林誠吾は電源を切っていた。


『どうしよう…。朝一でイベントがあるのに、バスもタクシーも沢山の人が待ってる…。他のメンバーは飛行機移動だから、私だけ迷惑かけられないよ』


レイナは凄く不安でいた。


するとレイナの携帯電話が突然鳴り、レイナは電話に出た。


『レイナ。今電話大丈夫?』


ケイゴからだった。


レイナはケイゴの声を聞いて、涙を零した。


『レイナ?どうしたの?』


ケイゴは返事のないレイナを心配した。


レイナは状況を説明した。


『レイナ、また泣いてるのか?泣いちゃダメだよ。…レイナ、駅でちょっと待ってて』


ケイゴはそう言って電話を切った。


レイナはケイゴに言われた通り、しばらくの間不安と戦いながら待っていた。


30分が過ぎる頃、ケイゴが走ってやってきた。


『お待たせレイナ。よし、今から名古屋に行くか』


ケイゴはレイナの手を引っ張って歩き出した。