『でも…でもね私…歌詞が書けない。みんなが納得するような詞が書けないの』


レイナは涙声だった。


ケイゴはそんなレイナの様子をふと察した。


『レイナ?もしかして、また泣いてるの?前も言ったけどさ、泣くのは全部が終わってからだよ。詞が書けないか…僕には詞の事とかよくわからないけどさ、詞って自分の思った事を…今の気持ちを書けば良いんじゃないのかな!?レイナもフレンズのメンバーの一人なんだから、レイナの気持ちはフレンズの…みんなの気持ちだよ。だから、レイナが一生懸命書いた詞なら、メンバーもきっと納得してくれるハズだよ』


ケイゴは優しくレイナに告げた。


『そう…だよね?そうだよねケイゴ。わかった、ありがとう』


レイナは涙を拭きながら、笑顔で言った。


少しレイナの声に元気が戻ったのを感じ、ケイゴはホッとした。


『じゃあ、レイナ。休憩時間が終わりだから切るね。応援してるから、頑張ってね』


ケイゴはそう言って電話を切った。