1月10日。


日にちが変わり太陽が輝き出した。


眩しい朝の陽射しが窓際で眠るレイナを静かに起こした。


レイナは目を覚まし、身仕度をすませ、ギターを抱えて部屋を出て、ミュージックブルーレコードへと向かった。


東京…


夢や希望で溢れるこの街もそれはただの見せかけで、結局溢れているのはただ人ばかり…。


この街で夢を見失う人も大勢いる中で、レイナは夢へ見つけ歩き出した。


『ここがミュージックブルーレコードか…』


レイナは空に高く伸びるビルを一度見上げ、胸の高鳴りを抑え中へと入った。


『あのー、小林誠吾さんと約束があるのですが…』


レイナはレコード会社の受付に伝えた。


『わかりました。少々お待ちください』


受付は受話器を手に、電話でアポを確認した。


『すぐ来られるので、あちらでお待ち下さい』


受付はレイナをロビーの待合場へと案内した。


『私の組むバンドのメンバーって、どんな人達かな…。私ちゃんとみんなとやってけるかな…』


レイナは不安と期待を胸に、待合場のソファーに座って小林誠吾を待った。