4月20日


春雨が降りしきる中レイナは、傘もささずにケイゴの事故現場を見つめ呆然と立ち尽くしていた。


そんなレイナを見つけた里菜が、レイナに傘をさした。


『レイナ、びしょ濡れになりながら何やってるのよ!!』


里菜は心配して言った。


『…ケイゴ』


レイナは呟いた。


『…このままじゃ風邪ひいちゃうわ。早く部屋に戻って着替えましょう』


里菜はそう言って、無理矢理レイナの手を引っ張りレイナのマンションへと向かった。


すると部屋の入口でシュンが待っていた。


『シュン!!』


里菜はシュンに気付いた。


『レイナ、お前びしょ濡れじゃないか!!』


シュンはレイナを見て言った。


『ケイゴの事故現場で独り突っ立てたのよ』


里菜は説明した。


『…レイナ』


シュンはそんなレイナの姿を見て呟いた。


そして3人は部屋に入り、里菜はレイナに服を着替えさせた。


そしてレイナは窓から外を見つめ、降り注ぐ雨をじっと見つめていた。


『レイナ、お前に渡す物がある…このMDは、レイナの誕生日の時にケイゴが歌った歌があっただろ?あいつが練習してる時に俺が勝手にあの歌を録音したMDだ』


シュンはMDをテーブルの上に置いた。