10月30日。


『すげーーー!!』


シュンは大掛かりなセットと広いコンサート会場を見て驚き叫んだ。


『さすがオレンジミュージックね。新人のためにここまでするなんて…プライドの高さがよく分かるわ』


里菜も驚きながら言った。


『でもここまで大掛かりなセットや広い会場用意して…逆に新人にしたらプレッシャーだよね』


レイナは会場内を見回した。


『君たち久しぶりだね。私の事覚えてるかな!?』


石川誠也は会場に入って来たメンバーに突然言った。


『石川誠也…さん。覚えてるさ』


シュンは少し緊張しながら言った。


『今日は私たちを呼んで下さって、ありがとうございます』


レイナは石川誠也に頭を下げた。


『頭をあげてくれ。こちらこそ君たちとライブが出来て嬉しいよ。人気急上昇中の君たちのお陰でチケットもバカ売れだったからな』


石川誠也は笑って言った。


そんな話をしていると、ピンクのドレスを着た一人の若い金髪で巻き髪の女性が歩いて来た。


『紹介するよ。オレンジミュージックの新人ジュリだ』


石川誠也はジュリを紹介した。


『初めましてジュリです。18歳です。よろしくね』


ジュリはニッコリ笑い、ブリッコして言った。


『ジュリはうちの大切なアイドルだから手出ししないでくれよ』


石川誠也はシュンを見て言った。