9月7日。


この日フレンズは地方ライブのために北海道へと来ていた。


『雨に濡れた君の心さえ〜僕が照らしてあげるよ〜僕が君の太陽として〜心に大きな虹をかけるよ♪』


レイナはライブハウスで熱唱していた。


あの事件以来、くじけずに頑張っているフレンズを、応援してくれるファンが少しずつ増えて来ていた。


このライブハウス内も満員まではいかないが、そんな人たちがたくさんフレンズを見に来ていた。


『今日はありがとう。私たちはもう一度頑張るから、応援お願いしま〜す』


歌い終わったレイナがそう言うと、メンバーは一人一人お辞儀をしてステージを降りた。


そしてメンバーたちは控え室へと戻り、ライブハウスを出るために荷物をまとめた。


『今日で札幌ともお別れか…明日は?』


シュンは椅子に座り荷物をまとめている里菜に尋ねた。


『明日は…小樽よ』


『おおっ、明日は小樽か。明日のライブも盛り上がると良いな』


シュンは笑顔で言った。


『さて、今日泊まる旅館に行こうか』


キースはそう言って、メンバーの荷物や楽器を台車に乗せ、レンタカーまで運んだ。


そしてメンバーは荷物や楽器をレンタカーに乗せ旅館へと向かった。