すると、突然ステージに一人の男が上がって来た。


その男はキースだった。


メンバーは驚き喜んだ。


『みんな…お待たせ。それから小林さん…なかなかドラム上手じゃないですか』


キースは小林誠吾が落としたバッチを拾い、小林誠吾と代わりドラムの椅子に座った。


『みんな…。俺たちの夢はまだまだ終わらせる訳には行かないもんな』


キースはメンバーを見てニコッと笑った。


そのキースの久しぶりの笑顔を見たメンバーも笑った。


『皆さん。気を取り直してもう一度行きます。大切な友達の歌“Friends”』


レイナがそう言うとキースが合図をし、曲が始まりレイナは歌い出した。


ようやく全員が揃ったフレンズの再出発ライブ。


小さな町の小さな夏祭りの小さなライブだったが、今のフレンズにとっては凄く大切で大きな日となった。


ライブが終わりメンバーは、町民のみんなと一緒に夏祭りを楽しんだ。


そして、この日夜空に打ち上げられた花火は…フレンズの再出発を応援するかのように派手な音をたて、夜空で咲き乱れたのだった。