パチンコ玉を拾い集めている女性店員のそばにしゃがみ込んだケイゴは、一緒になってパチンコ玉を拾い始めた。


『あっ、すみませ…あっ!!ケ、ケイゴ!!』


女性店員はケイゴに気付き驚いた。


『レイナお疲れ様。ここでバイトしてたんだね』


ケイゴはパチンコ玉を拾いながら笑顔で女性店員のレイナに言った。


『うん』


レイナは笑顔でうなづいた。


『夢を追いかけながら一生懸命に働いて…レイナは凄いなぁー』


ケイゴは感心していた。


そして二人は全てのパチンコ玉を拾い集めた。


『ありがとう、ケイゴ。助かりました』


レイナは笑顔でお礼を言い、急いで仕事へと戻っていった。


パチンコ玉を拾い終わったケイゴも自分の台へと戻った。


『何だよケイゴ、お前ナンパしてたのか?お前にもそんなことが出来たんだなぁ』


ヒロはケイゴの意外な行動に少し驚いていた。


ケイゴはそんなヒロの言葉に耳を傾けながら、一生懸命働いているレイナをじーっと見ていた。


『帰ろうか、ヒロ』


ケイゴは突然立ち上がり、ヒロの腕を引っ張って歩き出した。


『ちょ、ちょっとケイゴ!!俺、今スゲー良いトコなんだけど…』


ヒロは台から離れるのをためらった。


しかしケイゴは、ヒロの腕を引っ張りさっさとお店を出た。