キースは黙ってサインを書き、里菜に渡した。


『こうやってサイン書いてる未来がやってくるなんて…凄いわよね』


里菜はサインを書き、シュンに渡した。


『面倒臭いけど…嬉しい事だしな』


シュンはサインを書き終えた。


『…相変わらずシュンは字が汚いわね』


里菜はシュンのサインを見て笑った。


『うるせぇ!!汚いんじゃなくて…個性的な字なんだよ』


シュンはそう言って、スタッフに色紙を渡した。


『ありがとうございます』


スタッフは喜んだ。

『大事にしろよ』


シュンは笑って言った。

『はい。あっ、シュンさん…そういえばさっきファン?の一人からこんな手紙を受けとったんですが…』


スタッフは手紙をシュンに渡して、控え室を出て行った。


『あらら、シュン宛てのファンレターかしら?』


里菜は笑って言った。


『なにー!!ファンレター、俺モテモテじゃん』


シュンは受け取った手紙を急いで開けた。


しかし、シュンは手紙を見るなり黙り込んだ。


『シュン?』


その様子を見たレイナは呟いた。


『…ちょっと出てくるわー』


シュンはそう言って、椅子から立ち上がった。