『そっかー…大丈夫だよ。その気持ちがあればきっと歌手になれるよ』


レイナも立ち止まり笑顔で言った。


『お姉さん、ありがとう』


イヴはニコッと微笑んだ。


すると、レイナはポケットから一枚の紙を取り出した。


『イヴちゃん。これあげるよ』


レイナは紙をイヴに渡した。


『こ、これ…フレンズのライブのチケット!!…貰って良いんですか?』


イヴはチケットを見て驚いた。


『うん。じゃあ、私帰るね。イヴちゃん…イジメに負けちゃダメだからね』


レイナはそう言って歩きだし帰ろうとした。


『ありがとうお姉さん。あっ、そういやまだお姉さんの名前聞いてませんでしたね?』


イヴは帰ろうとしているレイナに尋ねた。

『名前?…私の名前はレイナ。フレンズのヴォーカルのレイナだよ』


レイナはそう言って、イヴにニコッと笑いかけ立ち去った。


『えっーー!?…まさかお姉さんがレイナだったなんて…。レイナさんありがとう。あたしイジメに負けないから』


そう言ってイヴは家に向かって歩きだした。


『イヴ!!』


ケイゴと別れたヒロは帰り道にイヴと出会った。


『先生…心配かけました。あたし、明日からまた学校に行きます』


イヴはヒロに笑顔で言って、帰って行った。


そして翌日イヴは勇気を出し学校へと行き、ヒロもイヴのために力を貸しイジメ問題は解決した。


イヴは勇気という名の翼でイジメという大きな壁を飛び越えたのだった。