4月25日。


この日ヒロとケイゴの二人は、久しぶりに二人だけで居酒屋で飲んでいた。


『何だよヒロ相談ってさ?』


ケイゴは元気のないヒロを心配した。


『新学期が始まってさ、俺は新入生のひとクラスを任され担任してるんだけどさ…』


ヒロは元気なく言った。


『へぇ〜、新入生か…ヒロ頑張らないとな』


ケイゴは笑顔で言った。


『うん…。実はさ、俺の受け持ってるクラスでイジメがあるんだ』


ヒロは深刻そうに言った。


『えっ!?ヒロ…ヒロお前、生徒にイジメられてるのか?』


ケイゴは驚いた。


『ち、ちがうよ!!俺じゃないよ…俺は仲良くやってるよ』


ヒロは少し焦りながら言った。


『イジメられてるのはさ、イヴって言う女子生徒なんだけど…俺は教師として何をしたら良いのかわからなくて、悩んでるんだよ』


ヒロは珍しく真剣な顔でケイゴに相談した。


『そのイヴって生徒の話をとりあえず聞いて見たら?』


ケイゴは考えながら言った。


『俺もそう思ったんだけど…先生には関係ないって切り捨てられてさ…』


『うーん、どうしたものかな…』


ケイゴは悩んだ。


『今は学校にも来なくなって…心配してるんだよなー』


ヒロには元気がなかった。