取りに行こうかと迷ったけれど、カッコ悪くてやめた。 今更カッコつけたって仕方がないのに。 本当はもっとカッコ悪いことをして逃げ出したくせに。 「――寒っ」 どこにも行くところがなく、仕方なく近くの公園のベンチに腰掛けた。 いとこっつったって家族だもんな。 法律上結婚出来るなんて決められてるけど そりゃ驚くよな。 驚くに…決まってるよな。 いつのまに、こんなに好きになってたんだろう。 離れていってしまうのが恐くて、告白すら出来ずにいたなんて 我ながら情けなさに笑ってしまう。