目の前にいる、愛しい顔を見つめる。


泰ちゃんは不思議そうに優しく笑い、自分の荷物を出し始めた。





「あ、あたしみんなのとこ行ってくるね」


掃除をしていたお母さんを思い出し、部屋を出ようとした


その時。





「蜜葉」


「うん?」


名前を呼ばれ、振り向いた瞬間



優しく触れた唇と唇









「…さっきは、一葉ちゃんに邪魔されたから」


唇が離れた瞬間、泰ちゃんは意地悪な笑顔でそう言った。




「……」






…それは、ズルいです泰ちゃん。