「何盗み屋相手に、話してんだろうな、俺」
その声は小さすぎて、仮面の中で消えて行った。
過去のことを話すという事は、俺達の情報を自ら教えているということ。
それに 昔のことなんて、もう捨てたことだ。
今更、コイツに話して何が変わる?
「ま、殺し屋も大変だな」
「なんで」
「多くの人間から、お前達は怨まれているんだぞ」
「そんなの、俺らも他の人間なんて嫌いだよ」
あぁ、しまった。
また余計な事を言ってしまった。
「お前たち殺し屋は、いつも命を狙われているんだしな」
それは怨みを晴らすためと、賞金を手に入れるため。
「そんなの、俺が返り討ちにしてあげるよ。 みんな、殺してあげる」
幾度の血を浴びようと 俺達は進まないといけない。
もっともっと 逆恨みさえ出来ないほどに、恐れられなければいけない。


