「まぁ、俺が乗り合わせてるんだけどな。」 ぼそっとそう呟いたレン。 その言葉を聞き取れなかった私は、聞き返した。 「何か言った?」 彼はにっこりと笑う。 そして、私の頭を撫でながら言った。 「ううん、何でもなーい!」 「何よぉー!」 そんなやりとりをしている間に、お化け屋敷の入り口はもう目前だった。 中から聞こえる悲鳴。 その後、私の悲鳴が他の誰よりも大きかったことは、言うまでもない。