「うん。学校行く時に乗るバス、いつも同じなんだよ。」
「うそ!」
序々にお化け屋敷が近づくにつれ、中から聞こえてくる悲鳴も大きくなる。
けれど、今はそれよりもレンの話が気になった。
「ほんと。まぁ、1年の終わりごろからだけど。桃の隣で、一緒に並んで吊革に掴まってたこともあるんだぜ?」
考えてみれば、レンと私の高校はかなり近い。
レンの派手な外見からして、人目をひくことは明らかだ。
気付いていてもおかしくないのに…。
「ごめん。全然覚えてない…。」
自分がどれだけハルとのメールに夢中になっていたかを知る。