朝は、いつもと同じようにやって来た。 病院の窓から外を見ると、昨日の雪がもうすっかり積もっていた。 咲は一度家に戻ると言って、迎えに来たリムジンに乗って、帰って行った。 彼女を見送った私は、ハルのいる病室へ向かう。 最上階の、特別病室。 ハルの名前が書かれた病室の前まで来ると、私は大きく深呼吸をした。 心を落ち着けてから、ドアの取っ手に手を添える。 ―――ガラッ。 そこにいたのは、眠っているハルと…… レンだった。