白い息が、空へと消えていく。


「寒ーい」


「新学期から何言っているの? シャキッとしなよ」


「はーい」


長いようで…… 短かった、冬休みが明けた。
今日からまた、新学期。


菜々も、今日から学校みたいなので。 二人で登校。


菜々は私服だから…… なんだか暖かそう。
あたしなんて、コートを着ていたって足は寒くて真っ赤。



「まおって、そんな可愛い“手袋”持っていた?」


「…… クリスマスプレゼント」


命の次の…… 次の次くらいに大切な携帯をいじるのに手袋は邪魔。


だから、今までいくら寒くても手袋だけははめなかったけど。



「可愛いね」


「うん、ありがとう」


あたしの好みが分かっているのか。


12月24日にあたしの元にサンタがやって来たんだ。


『まおへ

寒がりなんだから手袋もしろっ。

“優しい”サンタより』