3人が居なくなると……
本当に寂しくなる。



「バイバイ……」


「バイバイ、気をつけて」


1階のロビーまで見送りたかったけど……


『下は寒いからダメだッ』


いっくんの一言で却下。
しょうがなく、3階のエレベーターの前で3人とお別れ。


いっくんの意地悪ッ。
ほんの少しなら大丈夫なはずだもん。


そこまで心配する必要は無いはず。



「今日は3人ともありがとう」


「それじゃ」


3人がエレベーターに入った。


扉が閉まったら永遠のお別れみたい。
また数日離れるだけなのに……
やっぱり寂しい。


「バイバイ」


左手で肩から掛けてあるカーディガンキュッと掴んで右手を降った。


パタンっと閉まれば、あたしの回りは一気に音を無くす。


元からこの階の人は静かな人みたいだから、ラウンジで話す人もほとんどいない。


たまに新聞を読む人を見掛けるくらいかな……