岳の辛抱強い教えのお陰で俺は
何とかギリギリ欠点を取らずに済んだ。


誠也も姉貴のスパルタ教育の
お陰で見る度に青アザを増やし
ながら欠点は無し。


「お前まだアザが増え続けてる様な気がするんだけど?」


「陸君…。やっぱり君は気付いてくれましたね…。」


誠也が不気味な笑いを浮かべながら言った。


「な.何なんだよ。お前…怖ぇよ。」


誠也によると自分のスパルタ教育
のお陰でテストの成績が良かった
事に快感を覚えた誠也の姉貴は今
でも毎日の様に自作のテスト問題
を作り誠也に宿題として渡してく
るらしい。


「面倒臭くてやらねぇと.ボコボコ
に殴られるんだ…。」


「………。」


「顔に枕を押し当てて…俺の声が
外に漏れないように殴るんだ…。
あいつの手口はプロのやり方だな…。」


「だから…お前.怖いって…。
目の下にクマのプーさんが居るし…。
寝てねぇのかよ…?」


「寝込みを襲われそうでな…。」


誠也の姉貴はお世辞にも細い身体
とは言えず誠也の2倍はありそう
な逞しい身体の持ち主。


「あの姉貴じゃ押さえ込まれたら
身動き出来ねぇよな…。」