拓海君からの電話で俺に全てを
話した事を果懍に伝えたと聞か
された…。


俺が知った事で果懍は泣き崩れて
いたと拓海君は話す。


「でも…お前が必ず果懍に伝え
て欲しいって言ってた事を話し
たんだ…そしたら果懍はお前を
好きになって良かったって…。
その言葉だけで充分だって…。
陸…ありがとうな…。」


「どうして拓海君は俺に本当の事
を話してくれたんですか…。」


「…お前だから話したんだ…。
お前は信用出来ると思ったし…
果懍の事を大事に思ってくれてる
って感じたから…。」


俺は今回こうして会えなくなって
改めて果懍の存在の大きさを感じた。


果懍に起こった事は
すぐに癒える事じゃない。


これからは今まで以上に果懍を
支えてやりたいと思う。


果懍から連絡がきた時.俺が
塞ぎ込んでいたら余計に果懍を
傷付けてしまう。


俺はいつまでも果懍を理由にウジウジしていた自分に気合いを入れる。


リビングに降りてお袋に
声を掛けた。


「お袋…俺.明日からちゃんと
学校行くから…。」


「そう…何があったか知らない
けど.もう大丈夫なの?」


「あぁ。」


俺の返事にお袋は笑って頷いた。